やがて君になる(8)雑感想

 めちゃくちゃハッピーエンドで最高だった。今まで侑が抱えていたものが第34話「零れる」で溢れてしまい、7巻では宙ぶらりんなままだったけれど、40話でそれが丁寧に拾い上げられて、侑が報われて本当に良かった。これまで侑が気持ちを抱え込む描写が多く、そのたびに辛い気持ちに共感していたけれど、その分、この40話で七海先輩が侑の好きなところを伝える場面では自分のことのように嬉しくなった。41話以降に幸せになってからの様子もたくさん描写されており、没頭していた作品が終わるときに抱きがちな「取り残された感」があまりなくてそこも良かった(時間が飛んで大学生になったところでは少し感じたが)。最終話で侑が星をつかむシーンが、1話とかの対比になっていて、今まで手の届かなかった「好き」をようやく自分のものにすることができたことが示されており、綺麗にまとめられていて感動した。本当に素晴らしい作品でした。